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研究と教育に関するあれこれ。

FD講演「論理的なレポートの書かせ方と評価方法」

秋田県立大学 秋田キャンパス 生物資源科学部で、FD講演をさせていただきました。レポートライティングと評価にお悩みとのことだったので、現在未来大で行っている初年次ライティング教育の実践報告を中心にお話してきました。反転授業での文章教育の方法と、ルーブリックを使った文章評価の効果について、関連する基礎理論(教育心理学)の講義を交えながらの報告でした。

 

午前中の早い時間からの開催だったにもかかわらず、30名ほどの参加者があり、皆さん熱心にメモをとられていました。講演後の質疑応答も時間が足りなくなるほどで、終了後個別に対応させていただいた先生も何名かいらっしゃいました。講演後のアンケートでは、「レポート作成指導について、実習授業へ応用できそうな内容だった」「メタ認知をつかった教育の効果が高いという点が興味深かった」「非常に効率的な方法を具体的に提示いただけてよかった。参考になった」などの感想をいただきました。

やはりレポートの採点と評価は、大学教員にとってとても身近で悩ましい問題なのですねぇ。教育工学的に、本当に研究しがいのあるテーマだと思います。

 

授業デザインで迷う点はまだまだ多く、共同研究者の先生方と、ああでもない、こうでもないといつも話し合いながら、授業を作っています。先生方の授業実践への造詣の深さや研究力の高さにいつも圧倒されながら、「学生にも教員にも最適な授業デザインを」の思いだけでなんとか末席でがんばっている感じです。

 

未来大での初年次ライティング教育は、科研「論理的文章を推敲する力を涵養するFlip Education環境の構築と評価(課題番号: 25282060)」の実践研究の場です。

毎週1回15コマの授業を、Flip Classroom(反転授業)形式で行っています。学生の活動からみた授業の基本的な流れは以下のとおり。

[授業前]

①eラーニングを視聴する,資料PDFを読解する

②宿題に取り組む

③宿題をLMSに提出する

[授業中]

①前回のリフレクションシートと宿題のフィードバックを受ける、eラーニングの理解度テストを受験する

②宿題についてペアあるいはグループで検討する(ピア・レビュー)

③宿題を修正する

④次回までの宿題の指示を受ける・リフレクションシートを記入する

 

教員の仕事は、

・授業前:eラーニングと理解度テストを作成し、LMSにアップしておく

・授業中:フィードバックを行う、質問に対応する、テストの受験を管理する、活動を指示する

です。授業で長々と講義することがなくなったので、授業中に学生の進捗や課題の質を細かく確認できるようになりました。eラーニングの理解度テストもLMSですぐ得点がわかりますし、授業中に学生と対話する時間もある。以前より、学生のことがよく見えるようになったと思います。

 

来年度も、同じ授業を担当します。来年度は、講義はフルeラーニングにし、さらにFlip度合いを加速させるつもりです。その他、研究的なチャレンジもいくつか。やりたい分析のアイディアも固まってきました。やるべきことは山積みですが、そのぶんとても楽しい実践研究です。